2nd Album(CD) BSK-0006
Released 2009.12.14
1. sleepyman
2. oct
3. Ok, Lucy
4. メトロノーム
5. アシュリー
6. Re:re:
7. テクノクターン
8. red
(ディスクレビューは鋭意執筆中...)
electra_electro.(エレクトラ・エレクトロ)のファンサイト
3rd EP (CD-R) BSK-0004
Released 2008.7.6
1. テクノクターン
2. 80
3. クリームソーダ ※original by flamingo
本当に心の底から感動する音楽に触れたとき、そもそも分析は後から息せき切って追いかけてくるものである。無料サンプラー「Another sing-song...and more.」に、ほんの触りのみ収録されていた「テクノクターン」を、いまようやくフルサイズで聴き終えた僕は、もうただ単純に「すごい曲だ」と感じた。「echo_echo.」を超える名曲だと感じた。
アッパーでありながらも繊細さを失わないメロディーと、リスナーを吸引する大胆な展開力が文句なしに素晴らしい。くるりの名曲「WORLD'S END SUPERNOVA」に対するelectra_electro.からの回答のようにも思える。yu-ki.とmuu.のコーラスが幾層にも重なりながら徐々に熱を帯びていき、やがて左チャンネルからギターフレーズが流れ込んでくる。その瞬間を掴まえたボーカルは、ギターと絡み合いながらクルクル踊り出し、楽曲の高揚感は最高潮に達する。muu.の透明なビブラートが印象的なDメロ、そしてエンディングの「~please Mr. ... Mr.Moonlight.」という一節が残す余韻はどうしようもなく聴き手を感傷的にさせてやまない。それは「~but I hope so.」(echo_echo.)、「~それは昨日」(another sing-song.)という名曲たちのラストセンテンスが含んでいた"消え入る"感覚と共通する。最後の一語がアウトロに溶け込んでいく瞬間の切なさ・儚さは、electra_electro.の世界とそのリスナーとの間に存在する「不可知な言語」と言ってもいい。
今回のCDに歌詞カードは付属していないが、後に配信サイトnextmusicにて公開された。叙情的でイマジネーションあふれる言葉の羅列の中で、僕は「テクノクターン」が「tick,knock,turn」であることを知り、激しく心を揺り動かされた。tickとはドキドキ鼓動している心臓の音を意味する単語である。生々しいときめき、忘れられない記憶。眠れない夜の悪夢を振り切るために僕たちに残された方法は、踊ること、ターンしつづけることだけだ。「テクノクターン」とは夜と朝の隙間にそっとつぶやく魔法の言葉なのである。
M2はyu-ki.ボーカルの「80」。ギターの多彩な音色が際立つ佳曲。M3「クリームソーダ」は、盟友flamingoのカバー。
2nd EP (CD-R) BSK-0002
Released 2007.7.22
1. OK,Lucy
2. Re:
3. red
各試聴サイトではすでにおなじみだった「Ok,Lucy」だが、下北沢mona recordsライブ同日に3曲入りe.p.としてCDリリースされた。ひねくれているのか、ひねくれていないのか。柔軟なポップセンスに彩られた名曲である。2007年6月の1stライブのオープニングも飾った。「Re:」は"レス"と読む。AメロはどこかAIRの「starlet」を思わせるが、全体にオリエンタルな雰囲気を漂わせている。エレクトロ要素をスタイル上のベースとして、そこに様々な音が溶け込んでおり、音を透して世界が見えるようだ。聴き手の叙景的な感覚を呼び起こす新境地の名曲である。いや、新境地という言い方は礼を失するかもしれない。なぜならこれもまた、electra_electro.という集団にあらかじめ備わっていた方向性とアビリティーであると思えてしまうからだ。3曲目「red」は、非売品サンプラー「other of another.」に収録されていたyu-ki.ボーカルの名曲。
1st Album (CD) BSK-0001
Released 2007.6.1
1. another sing-song.
2. strawberry_jam.
3. バター
4. ピース スタイル
5. flow fish
6. echo_echo.
7. ラフロイル
1stライブと同日に発売されたelectra_electro.の1stアルバム。
否応なしに期待感の高まる「another sing-song.」のイントロが、アルバムの幕開けを冷厳に演出する。切ないメロディーが歌い出された瞬間、electra_electro.の音楽の決定的な水門が開いたような気がした。構築感に富んだ文句なしの名曲である。空間に散らばっている素材の言葉を掴み取り、短いセンテンスを対角に並べていくmuu.の歌詞は、素朴感と明確感を楽曲にもたらしている。細やかに震動しながら心に沁みこんでくるボーカルと、適度に抑制されたyu-kiのコーラスも印象的。
英語詞を歌うmuu.のボーカルには、どこにもおさまらないふわふわした存在感と小悪魔的な魅力がある。「strawberry_jam.」はまさにその極北と言っていいだろう。楽曲全体はデジタルな手法で彩られてはいるが、構築されたサウンドは驚くほどオーガニックなものである。ギターとベースの独特のタイム感(拍の裏に対する鋭敏な意識)が、聴き手の心地よさに繋がっている点も特筆すべきだろう。
一転してアダルトで艶やかな声質で聴かせる「バター」。内省的に緩やかな波を持つメロディーと叙情詩的な歌詞世界が見事に調和しており、美しい情感と陰影、胸苦しい余韻を残す名曲である。その律動の中、いつのまにか聴き手の意識は透き通った深いところへと沈潜していく。
「ピース スタイル」のリードボーカルはギターのyu-ki.。トラック、メロディー、ボーカルともスーパーカーからの影響をもっとも強く感じさせる1曲であろう。男女二声が絡み合うサビでは、スーパーカーのナカコー+フルカワミキが生み出す鮮やかな色彩、また「One Thousand 20th Century Chairs」におけるカヒミ・カリィ+堀江博久のようなスリリングさをも感じさせる。間奏ではボーカルがさりげなくコラージュされているなど、音の隅々まで意識が行き届いていることが窺える。バンドという形態にこだわったカタルシスへの希求とともに、細部まで作りこまれた濃密な楽曲である。
Radioheadの「Pyramid Song」に似た感触が立ち現れる「flow fish」では、再びyu-ki.がリードボーカル。体温の低い声が魅力的だ。さりげなく奥行きのあるフレーズにより、一音の持つ重みや凄みをイマジネーションの領域で見事に結晶化させることに成功している。こういった音響系ともいえるサウンドアプローチも新鮮に思える。
electra_electro.名義での記念すべき初作品である「echo_echo.」。この完成度は尋常ではない。jol.のメロディーは冴えに冴えまくり、その矜持は楽曲の力強い構図に表れている。この1曲をもってしてソングライターとしての才気の一面をくっきり提示していると断言できる。オケとボーカルの親和性が極めて高く、ギターの表現力、哀感も申し分ない。「~Come」「~Go」のウィスパリングと、五線譜の空を優雅に舞うかのごときmuu.のボーカルには、聴き手の琴線を掻きまわす非日常のエコーがある。こんな楽曲を聴いて彼らの前を通り過ぎることなどできるだろうか。
アルバムラストは「ラフロイル」。まるでゲンスブールのB級映画で流れていそうな、キッチュでカラフルな音風景。そのユニークなメロディーは、聴けば聴くほど耳から離れなくなる不思議な魅力に溢れている。フェードアウトの潔さが痛快だ。様々なバージョンが存在する曲だが、ここに収められたのは、英語詞のバンドバージョン。
最後に、お好み仕様のジャケット&バックインレイ、フォント使い分けの歌詞カード&訳詞、さらに帯の裏面にまで行き届いた様々なギミックなど、音楽同様に細部まで目が行き届いており、パッケージ全体の完成度を高めていることにも触れておきたい。
1st EP (Retail Download Only)
Released 2007.2.1
1. echo_echo.
2. strawberry_jam.
3. ピース スタイル
4. バター
1st Album「Another sing-song.」発売に先駆けて、iTunes Store等で有料配信が開始された4曲入りEP。コンパクトな体裁ながら、彼らの音楽の魅力を充分に窺い知ることができる。アートワークは配信限定のもの。ダウンロードサイトはLINKページ参照。